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(これは、カテゴリー「馴れ初め」
「昔のこと」(高校編)(別々の10年)の
続きとなっております。)


[かなり長くなりますが、最初の馴れ初めから順に読んで頂けると幸いです。]









一度は切れたかのように見えた
リョウと私の細い糸。


もう一度手繰り寄せ
結びなおしたのは

私なのか
リョウなのか‥

それとも初めから
切れてなどいなかったのか。


私たちはまた

繋がりを持った。



「もしもし?ゆきです。」


「ああ。どうした?」



他愛もない
日々の話。


そして必ず
昔の話。


リョウと話をしていると
驚く程私は
昔の(リョウと過ごした日々の)事を
忘れていることが分かった。


二人でどんな風に過ごしていたか

二人でどんな風に帰っていたか

どんな話をして

どんな事で笑ったか。


私がいつも空を見つめて
何時間も黙り込んでいる横で

それに付き合っていてくれたこと。


二人で過ごしたいくつかの場所。


リョウ「その時さ、ゆきが烈火の如く怒ってさ。」


私「うそ!私怒ったりしないよ!」


リョウ「いやいや、めちゃめちゃ怒ったんだって(笑)」

「もうどうしていいかわかんねぇし。」


私「ええー?本当の話?作ってるでしょ?」


リョウ「作ってないって。本当本当(笑)」



辛かったはずの過去が
穏やかな思い出に


惨めだったはずの自分が
リョウの口から語られると何だか不思議と

綺麗なモノに思えた。



私の昔の事の忘れ方は
単なる物忘れのレベルを遥かに超えていて


リョウに聞かされても

「ああ、そんなこともあったね。」


思い出すことが
ほぼできない程

記憶が欠落していた。


私は
リョウという人

その人へ抱いていた想い

一緒に過ごした日だまりのような時間

その人に置いていかれた後の苦しみしか

覚えていないようだった。


忘れよう
忘れようと
必死になって

逃げたくて
逃げたくて
必死に逃げた結果


私はリョウとの沢山の思い出を
無くしていた。


でも
私が無くした代わりに
リョウはびっくりするくらい
一つ一つの出来事を
ビデオを再生するように
鮮明に覚えていて

その一つ一つを
電話の度に
私に話して聞かせてくれた。


この時期の私たちは
昔の事を語り
昔の事を懐かしむ

そんな関係だった。





私「それでそれで?他にはどんな事があったの?」
(〃▽〃)(ワクワク)


リョウ「んー‥そうだなぁ‥。」

「最初雪わたしの事なんて呼んでたか覚えてる?」


私「‥藤崎さん‥?」


リョウ「なんでリョウって呼ぶようになったか、は?」


私「え‥覚えてない。」


リョウ「それはな‥、」



こうしてリョウは
私の興味が尽きるまで
私が満足するまで

何度も何度も
何ヶ月も
何年も‥

一緒に暮らすようになってからも

私の
「ね、昔の話して?」

というしつこいお願いに
ずっと付き合ってくれた。

そしてその頃
幾度となく繰り返した問い

「私たちの関係ってなんだったんだろうね。」


昔からずっと
問い続け

決して答えを出さない
答えを出せない問いを

それでも繰り返し


「先輩後輩じゃないしな。」

「親友でもないよね。」


「姉妹?」


「違うだろ(笑)」


「私自身かな。もう一人の私‥。」


「まあ‥。それが一番しっくりくるかな。」


なんて
訳の分からない答えをだしては
いつも自分たちを納得させていた。


リョウは私。
もう一人の自分。
魂の半分。

だから
特別。


私はなくしたと思っていた友達を
もう一度得た。


大切な大切な
大好きな
友達。


過去がどうだって
私たちは大人になって
友達になれたんだ

って
私はそう思っていた。



私には秋ちゃんて人がいて
大切な家庭があって

幸せで


だから
邪な想いを抱かずに

想ってはいけないと
ずっと思ってきたリョウに
そんな感情を持たずに付き合える


だから私たちはもう一度
友達になれたんだって。





でも私は何度も話をしていながら
友達だと言いながら
その頃リョウが
どんな環境で
どんな生活を送っていたのか
全く知らなかった。


ただ
話ができれば
それで良かった。


ただ
繋がっていられれば
それで良かった。


そんな関係を築けたことが
ただ嬉しくて
誇らしかった。



自分の事しか
考えられないほど。


リョウの気持ちなど
相変わらず
分かりもしないまま


リョウの置かれた環境も知らずに。




だから
私には理解できなかった。

何も出来なかった。


何も言うことさえ
出来なかった。


そんな電話だけの繋がりが
一年も続いた頃

唐突に切り出された
リョウの言葉に。


「ごめんゆき、しばらく音信不通になる。」

「また必ず連絡するから。」

「わたしが連絡するまで、ゆきからは連絡しないでくれ。」


私「どうして?何があったの?」


リョウ「大丈夫。心配しなくていいから、ごめんな。」



そして本当にリョウは
音信不通になった。



かつて
私の前から姿を消した
あの時のように。


見事なまでに。






約束を破って
一度掛けた電話は繋がらず


ハルにも連絡が取れなくなっていた。




リョウ‥
またなの‥?


また
私を置いていくの‥?



違う。


「また必ず連絡する」


そう、リョウは言ったから。


ただ待つことしかできなかったけれど


私はきっと
いつか分からない

リョウの「必ず」を
待っていていいんだと


リョウが何も話さなかったのは


きっと
私を心配させないように

不安にならないように


平穏なままの生活を
送っていてほしいと

望んだからなのだろうと



そんな風に考えては

不安を消していた。


消しても
もたげる不安に


「きっと大丈夫!大丈夫!」


と言い聞かせながら。







半年が過ぎた頃




リョウ「わたし。」


リョウの電話はいつも
「わたし。」から始まる。

決して
名乗らない。


何て自信家な奴だと
いつも(今も)思う。


ただリョウの「わたし」の言い方は
とても独特で
3つの音を全て一音一音ハッキリと発音する。



今思うと
わたしと言う事に
慣れていなかったんだと思う。


だから
すぐにリョウだと分かる。


私「リョウ!?どうしてたの!大丈夫なの!?」


リョウ「ゆき、わたしの事
好きか?」



突然の電話の
不躾な問いに戸惑った。


私「え‥どうしたの急に‥。」


リョウ「頼む。それだけでいいから。答えてくれ。」


私「だって‥。」


リョウ「あんまり、時間がないんだ‥。」


(時間がないって‥?)


私「‥‥。」


リョウ「ゆき‥。好きだって言ってくれ‥!」


私「‥‥。」


リョウ「嘘でもいいから‥。」


(嘘って何よ‥?)


私「‥‥。」


リョウ「ゆき、頼むから‥!」


私「‥‥。」


リョウ「‥‥。」


私「‥‥好き‥。」


大きく息を吐く音がした。


リョウ「ありがとう。ごめんな、無理なこと言わせて。
ありがとうな、ゆき!」


声が遠ざかるように聞こえた。


待って!
待ってよ、リョウ!



私「リョウ‥?リョウ!」

「好きだよ!」


叫んだ私の声は
もう届いていなくて




「嘘なんかじゃないよ‥。」


ツーツーという音しかしない
受話器を握りしめて言った。


嘘なんかじゃないのに。


リョウの「好き」の意味とは違うけど

私はリョウが好き。


友達なんかじゃなくて


邪に

あなたが好きだよ‥。



再び繋がった一年と
再び消えた半年の時間が


忘れたくて
でも忘れられなくて
憎んで恨んで
大嫌いだと思い続けた時間でさえ


それでもやっぱり
裏表の感情として
いつも強く
私の中に存在していた

リョウという人への
自分の想いを自覚させていた。






リョウ‥。
どうしてるの?

どうしてそんな事聞いたの?

どうして‥?



私には
秋ちゃんて人がいるのに。


幸せなのに。



大切な家族がいるのに。



リョウを想ってはいけないのに。



それでも
どんなに抑えても

どうしてこんなに


絡め取られて
しまうのだろう。



どうしてこんなに
想わずにいられないのだろう。


どうして
友達としての
好きにはなれないのだろう。



私は
やっぱり
リョウという人が

好きなのだと
思い知って

途方に暮れた。




秋ちゃんは
私の命の恩人
私の大切な人

幸せな家族をくれた人

秋ちゃんに
なんの不満もなく

愛する子供たちがいて

幸せで


幸せで‥







なのに

リョウを想う。




自分の
どこまでも不純な感情に

邪さに

成長ができない
愚かさに


裏切りの感情に


情けなくて

情けなくて‥


自分に嫌悪した。


「私、バカみたい‥。」






そう
思ったはずなのに。


一度自覚した想いは
消そうにも消せず

くすぶるように
私を支配していった。


それは昔の
幼い少女だった頃の淡い感情ではなく

女になってしまっていた私には

身体を焼き尽くすような想いだった。






「好きだよ、ゆき‥。」

「愛してる。」




もう一度
声が聞きたかった。
2011.10.22 別々の道7
昔のことの続きです。


書いては中断し
また書いては中断‥

いい加減にしろという感がありますが

お一人でも
読んでくださる方がいる限り

出来れば最後まで
頑張って書きたいと思っています。


思いだけはいっぱいあるんです。
(>_<。)



更新していないのに
いつも拍手を下さってる方がいて
ランキング押してくださってる方がいて

私がコメントのお返事書けないのを承知で
コメントをくださる方がいて‥


それを見るたび
嬉しくて
感謝で胸が熱くなります。

現実の困難な状況も
きっと乗り越えられるって

一瞬で
そんな前向きな気持ちに
なってしまうくらい

幸せな気持ちを貰っています。


こうして
ちょっとずつでも書くことで


そんなご恩に
少しでも報いることができたら‥いいな。

なんて

傲慢ですね。


今回も
長々と書いてしまいました。


【別々の道】も今回で終わりです。

といっても
今の私たちまではまだまだ長い道のりがあります‥。


どうぞ
懲りずに読んでやってくださいませ。







(これは、カテゴリー「馴れ初め」
「昔のこと」(高校編)(別々の10年)の
続きとなっております。)




リョウが私に
嘘をついていた。


結婚するなんてことも

クマみたいな
安心できる人だなんてことも

それはみんなハルのことで

なのに
それを自分自身のこととして
私に偽りを語ったリョウ。

そして
そんな話を簡単に信じた私。


嘘だと気づかずに
私はリョウを憎み
リョウを忘れようとして

忘れて
そして
一人、幸せになった。


リョウが
望んだだろう通りに
思い描いただろう通りに

幸せになった。


なのに
リョウが私に語ったことは全部嘘だった‥。


リョウの気持ちが分からなかった私は
ただ混乱するだけで


分かっていることは
余りに僅かで

色々な想いが交錯したけれど

なによりも


自分が結婚している事は棚に上げて

リョウが結婚してなかった
という事実が


嬉しかった。


リョウの想いも
辛さも
何も知らないで

自分の立場も忘れ

胸が潰されそうな程


嬉しかった。


でも
リョウが結婚していなかったからといって
それが嬉しかったからといって

何だって訳じゃない。


変な期待を持つ訳でもなかった。

リョウはそんな嘘をついてまで
遠ざけたい程
私を疎ましく思っていたのかもしれない。


それに私には
もう居場所があった。

幸せな
家庭があった。

愛しい子供と歩む
穏やかな日々があった。



環境も状況も
何もかもが
昔とは違っていたし

私も
もう
壊れかけた子供ではなかった。




だから
リョウが結婚していなかったからといって

何かが変わるはずなんて


なかったのに‥。




リョウと久しぶりに
喋ったのは

それから間もなく。



珍しくハルから
電話が掛かってきた時だった。


「ね?私のこと怒んないでね。」


少し話した後
ハルがそう言い


受話器を手で塞ぐ音が
聞こえた。


ゴワゴワという音に続いて聞こえてきたのは


「もしもし?」


心臓が
止まりそうな程
強く打った。


「もしもし?」


ハルと似た音色の
トーンの違う声。


「もしもし‥?もしもし‥?」


懐かしい声。


「もしもーし。おーい。」

「んだよハル!
何も喋んねーじゃねーか。
切れてんのか、これ?誰?」


「ハル、誰?」


何年振りかに聴く



リョウの声だった。



「‥もう切るぞ?」


そう聞こえて
急いで言った。


「あ‥!‥もしもし‥?」


「‥‥‥。」


今度は
リョウが黙った。


「‥わたし‥‥」



「‥‥ゆき‥か?」



途端に
空気が変わったのが
分かった。


すぐに私だと
分かってくれたのが
嬉しかった。

リョウの特徴のある声とは違って
私は特に特徴がある訳でもない声なのに。


私「久しぶり‥だね。」



リョウ「‥久しぶり。元気か‥?」


私「うん‥。元気‥。リョウは?」


リョウ「元気だよ。」


「‥‥。」


「‥‥‥。」


「‥‥。」


「‥‥‥。」


何を話したらいいのか
何を話すべきなのか


それとも
何も話さないべきなのか


果てしなく深く
埋めようがない程長く

造り上げてしまった
二人の間の溝に
落ちてしまいそうに

目の前が真っ暗だった。


リョウは今
何を思ってる?


二度と
繋ぐつもりのない
私との
繋がってしまった今を

もしかしたら
逃げ出したいと
思ってる?


「‥‥‥。」


「‥‥‥。」


この時
私たちは
何を話したのだろう。


久しぶりにリョウの声を聞いて
私は何を感じたのだろう。

憎しみ?

悔しさ?

嫌悪?

それとも

安堵?


リョウは久しぶりに私の声を聞いて
何を感じていたのだろう。

何度も沈黙を繰り返しながら

でも
どちらも
電話を切ろうとはしなかった。


何年も隔てて繋がった
この糸のような

頼りない時間を

放したくないと
無意識にも
望んでしまった。


落ちてしまいそうな程の
何年もの深い溝は


言葉を繋ぐ度
沈黙を繰り返す度

少しずつ
埋まっていくようだった。

そうだ‥私‥

リョウとの
何も喋らない時間が
堪らなく好きだったな‥。

ね。
今なら私たち
友達になれる?



リョウ「秋とは、うまくいってるの?」


私「うん。凄く優しくして貰ってる。」




今なら私たち
ちゃんと向き合える?



リョウ「そうか。子供たちは?」


私「元気いっぱいだよ。可愛いよ。」


リョウ「ゆきの子供か。見てみたいな‥。」


私「いつか会ってくれる?」


リョウ「子供は苦手だけど‥、
ゆきの子は特別だろうな。」



いつの間にか
夜が
明けていた。


眠っていた息子が
私を探して
起きてきた。

私を見つけると
「ママ。」
と足にしがみついた。


私「おはよ。目が覚めちゃった?」


リョウに聞こえるか
聞こえないかくらいの
小さな声で言った。


息子「ん。だえ?(誰?)もしもし?」


私「ママのお友達だよ。」


息子「ママのおともあち?(お友達?)」


私「そうだよ。」


息子「えん(せん)ちゃんも。もしもしする。」


私「ダーメ。」


リョウ「ゆき?千が起きてきた?」


私「ん。」



リョウ「替わって?」


私「いいの?」


リョウ「いいよ。私も話したい。」


私は息子に
受話器を渡した。


息子「もしもし?えん(千)ちゃんです。」



不思議な
時間だった。


リョウと千が
繋がっている。


リョウ?
あの頃想像すらできなかったよね。
私に愛してやまない息子がいるなんて。


ねぇ、リョウ?
この子が生まれた瞬間

ビックリするくらい簡単に
私の白黒の世界に
色がついたの。


笑っちゃうくらい簡単に

幸せに、なったんだ。



一生懸命受話器を握りしめ
時折笑いながら
カタコトの日本語を話す
息子を見ながら


私とリョウの間に
流れ去った時間の長さを
感じた。


もう戻れない。
もう戻らない。


でも
あの泣きたくなるような日々も
リョウといる時だけは

それでも私は
幸せだったんだよ。


もう
あんな日は来ないけど。




でもきっと
きっと新しい時間が
また流れ出す。



朝が来る。


もうすぐ
秋ちゃんも起きる時間だ。


私は
かつて欲しくて欲しくて堪らなかった
幸せな家庭と
幸せな現実を

手に握りしめていた。



かつて私とリョウには
決して訪れなかった

明るい朝を。


空を見上げて
泣きたくなる気持ちを
堪えなくてもいい

幸せな朝を。



千「じゃーね。ばいばい。」

「ママ、えんちゃんにゅうにゅう(牛乳)のむー!」


私だけに向けられる

愛しい笑顔を。



私はしっかりと両手に
握りしめていた。





私「また、電話する。」



リョウ「待ってる。」


私「本当?」


リョウ「ああ。本当に。」




いつか二人
この明るい朝日の中

友達として
また一緒に歩けますように。


普通の友達として。



でも

やっぱりあなたは
私の特別。


特別の友達。



「じゃあ‥、切るね。」


「分かった。じゃあ‥。」




受話器を耳から離して
「切」ボタンをゆっくり押した。



繋がったと思った細い糸が
ブツリと音を立てて切れたように感じた。


本当にまた
連絡をとれるのだろうか‥。



牛乳を飲んだ千が
口の上に
「白いヒゲ」を付けて
笑っていた。


きっとまた
きっとまた
いつか。
2011.10.13 あかり。
「ゆきはそんな人じゃないよ」


リョウが言いました。



怒りで血が逆流して
頭が沸騰しそうな瞬間があります。


でも
私は極力
笑う努力をします。


笑っているつもりでした。


でも
リョウが言いました。


「本来のゆきなら、頭にきたりしないことで怒ってる。」


「本当はもっと穏やかで、もっと広いんだよ?」


「今の笑顔は、ゆきの本当の笑顔じゃない。」


リョウの言葉に
一瞬怒りが沸きました。


じゃあ
私はどれだけ我慢しなくちゃいけないの?


「我慢なんかしなくていいんだ。」


「我慢するから、溢れてしまう。
素のままのゆきでいいんだから。」



我慢しなかったら
溢れてしまうよ?


でも
我慢してるから
溢れそうなの?


気を張ってるから?
負けるものかって
思ってるから?



気を抜いてもいいの?


「いいよ。」


負けちゃってもいいの?


「俺が負けさせる訳がない。」


もっと笑うの?


「本来のゆきでいいんだよ?」
(^-^)


本来の私かぁ‥


私が私じゃなくなってるの?



リョウに言われた日から

フッと力が抜けました。


周りがなんとなく
クリアに見えた。


なんだ

もっと簡単に笑えることが
沢山あったんだ。


気づかなくていいことは
今は
目を背けていていいんだ?


「今はゆきが歩きやすい道をつくればいいんだよ。」


色々な事、考えるの止めるの?


「そうだ。」


そうか‥
(・_・;



ああ‥

そうか。

そうだったのか。
('-'*)




なんだか
人が優しく感じるのは

私が
優しく笑えるようになったから?


嫉妬とか妬みとか

男女の色々なこととか


どうにも簡単に解決できないこともあるけど


全部を真正面から受けて

何かを変えようとしていた私は
きっと笑いながら
鋭い棘を沢山だしていたんだね。


人を変えることなんてことは
無理だし
傲慢だってこと
分かっていたはずなのに


自分の置かれた境遇に
混乱して
自分に足をすくわれていた。



早く気がついて良かった。

気づかせてくれて
ありがとう。


いつもリョウが
気づかせてくれる


私の足元を
私の視界を
明るく照らしてくれる。


あなたと一緒に
前に進もう。


あなたの足元も
私が照らせますように‥。
心配してくださった方々
いつもいつも
ごめんなさい。
(>_<。)


私とリョウは


今も変わらず
一緒に居ます。

二人とも
元気です。


喧嘩もしてます。
(^_^;)

でも
どんな時も
助け合い
想い合っています。


4月
二人でとうとう
東京を出ました。


かつて
私たち二人を
受け入れてくれなかった
生まれ故郷へ
戻りました。


疲れ果てる毎日ですが

でも
私たちは元気です。



お返事できなくてごめんなさい。

いつも勇気を貰いました。
幸せを感じさせて貰いました。


ありがとう。
ありがとう。



ありがとう。



あなたは
元気ですか?



またきっと
来ます。
2011.01.15 別々の道6
昔の話の続きを
書こうと思います。


私にとって
前回のところで
止めてしまったことは

その先が大変書き辛く‥。

だから
書くのを
躊躇してました。



ここから先は
大人の汚さや
ドロドロしたことも
あるかもしれません。


今まで私が創ってきた
深海パンダが好きだと思ってくださる方には

随分
嫌な話かもしれません。


ガッカリ
させるかもしれません。


それでも
書くと決めた以上は
覚悟を決めて書きます。


リョウと私の
真実だから。



先に言わせてください。


ごめんなさい。

思ってくださった
私たちじゃなくて。


でも
ここには
真実しか
書いてきませんでした。

今までも
これからも

私たちにあった
ただ一つの真実だけです。


不安は沢山ありますが


書きますね。










(これは、カテゴリー「馴れ初め」
「昔のこと」(高校編)(別々の10年)の
続きとなっております。)







リョウと絶縁して一年が過ぎて

私はまだ
暗闇の中でもがいていた。


リョウのことは
一秒たりとも
考えないように

ただ生きることだけに
懸命に。

主催する劇団の
脚本を書いたり

仲間と舞台を造り上げている時以外は

いつも
渇き過ぎた心は
カラカラにひび割れていて

一人
部屋に帰ると

ジッと時間が過ぎるのを
ただ見張り

経たない時間に
壁に頭を打ちつけた。

女なんか捨てた
ゴミみたいな格好をして

自分を
心底嫌った。




リョウと絶縁して二年


そんな私を
見捨てられなかった

秋(シュウ)ちゃんと


私は結婚した。



彼は私の相棒だった。
どんな時も。


私達は
「戦友」だった。

だから
一緒に生きていこうと
決めた。


正直
彼が居たから

今私は
生きている
と思っている。


彼は
私の
命の恩人。





リョウと絶縁して三年

私は




幸せを知った。




何よりも
掛け替えのない
大切なものを

私は持ったから。


今も
いつも

変わらず
大切な大切な

私の‥




子供。




自分の中に
「愛」があることを
初めて知った。


日々は穏やかに過ぎて

こんな幸せがあることを
私は知った。


日だまりが
暖かいことを知った。

朝が明るく

太陽が眩しいことが
幸せだと知った。

夜は
物語が始まり

星は
悲しみの中だけにあるものではないと
知った。



たまに

洗濯物を干しながら
ふと
リョウを思い出す。


たまに

鳴っていない電話が
鳴ったように聞こえ

リョウを思い出す。




「あの人が私を呼んでる。」


まさか。


「今、私を呼んだの?」



そんなこと
ある訳ない。



たまに

そんな風に思い出しては

リョウに対する憎しみが
消えていることを感じていた。

地元に戻れば

そこ、ここに

リョウの幻影が
見え隠れしたけれど

私はもう
その影に
怯えたりはしなかった。

ただ
心臓を掴まれるような
哀しさだけがあった。


哀しみはたまに
「トクン」と
胸を打った。


胸の鼓動に
かつてリョウがいた景色を重ねて

泣いた。




まだ歩き始めたばかりの
息子の手をひいて

リョウのいた景色を
探しに行った。


立ち止まる私に
息子は
無邪気に笑いかける。


微笑み返すと
ギュッと強く握られる手に
涙が溢れた。


この子が
私の幸せ。


私の白黒の世界に
色を付けてくれた。




ねぇ、リョウ?

私、幸せになったよ。


あなたが呪ったはずの
私の人生は

今こんなに
幸せだよ。


あなたは今
どうしてるの?




報われなかった
私の恋。


恋人のようだった
あの人。


私の
幼さの全てを
受け入れてくれた人。


きっと一生
忘れない人。


もう二度と
会えない人。


きっと
どこかで

幸せになっているだろう
私の魂の半分。



リョウ‥。

きっともう
声に出して
呼ぶこともない名前。





そんな時

高校の友人と
久しぶりに会った。



昔話に花が咲く中

彼女が
思いがけない名を口にした

「そう言えば、ハル先輩結婚したんだって?」


彼女は勿論
私は知っているはずと
思っていた。


友人「知らなかったの?」

私「ずっと連絡とってないから。」


友人「リョウ先輩とも?」


私「うん。全然。」
(*^-^)


心の乱れを
気取られないように
明るく言った。


友人は
ハルが里帰りしていた際に
ハルに会ったと言った。


そしてハルの
嫁ぎ先の電話番号を
私に教えてくれた。



連絡をしてはいけない。



どんなに自分に言い聞かせたか分からない。


ハルに繋がるということは
リョウに繋がるということだから。


どんなに言い聞かせても


誘惑の声が聞こえる。


リョウの事が
分かるよ?

今なら
もう大丈夫だよ。

普通の友達に
なれるかもしれない。

こんなに
時間が経ったんだもん。


私はこんなに
幸せなんだもん。


電話番号を押しては‥

通話ボタンを押せない。


メモを握りしめ
受話器を見つめては

思いとどまる。


そんなことを
数ヶ月
繰り返した。


でも結局
私は誘惑に負け


とうとう


通話ボタンを
押した。


呼び出し音を聞きながら
気が遠くなりそうになった。



「はい。○○です。」



ハルの声だった。



「雪です。」



ハル「ウソッ!!雪!?」


キャアキャアと
二人で
久しぶりの再会(?)を
喜んだ。


ハルは本当に喜んでくれて

昔とは違う
今の穏やかな私とハルは
時間を忘れて話込んだ。


二人とも
リョウのことには
不自然な程
触れずに。


子供のこと
生活のこと
得意な料理‥。


半年くらいに一度
ハルと電話で話すようになった。



二年も
そんな交流を続けた。


リョウとは関係なく
ハルと初めて
交流を持ったのは
この時が初めてだった。


リョウの事には
相変わらず不自然な程
お互い触れなかった。


どのくらいかたった頃
私はハルに聞いた。



私「旦那さんといつから付き合ってたの?」


ハル「大学一年の時からだよ。」


私「結構長く付き合ってたんだね。」


ハル「もう、失敗だったー!!(笑)」


私「あははは。なんでよっ。」


ハル「私凄い貧乏でさあ。ご飯も食べられなくて。」

「ご飯奢って貰ったのがきっかけで、
食い物に釣られたー!(笑)」


私の中で
何かが
カチリと
音を立てた。


ハル「最初は、ただのデブとか思って
相手にしてなかったんだけど

それが段々クマみたいで
安心するようになってさぁ。」



カチリと鳴った歯車が
音をたてて回り始めた。



私「ハル、ごめん‥。」


私は混乱した頭で
口に出した


私「リョウも‥。」


心臓が
物凄い勢いで
打ち始めた。


私「双子って相手まで似るの‥?
だって、リョウの結婚した相手もクマみたいな‥」



ハル「雪何言ってんの‥?


リョウは‥、結婚なんてしてないよ。」




結婚してない‥?




「クマと結婚したのはあたし。」



だって
リョウは言ったじゃない。

クマみたいな安心できる人を
見つけたって‥。




「誰からそんなこと聞いたの?」


私「リョウ‥。」



ハル「あいつ‥‥。」



私「だって、リョウは私を呪ってるって‥。」



ハル「ねぇ、雪‥。」


「あいつが雪の事、呪ったりする訳ないでしょ?
ずっと雪の幸せだけを願ってたあいつが。」


ハルは
怒ってた。




違う!!
そんなはずない!


だって
リョウは言ったもの!



‥‥



嘘だったの?


全部。





ねぇ、リョウ。

あの時の言葉は全部

全部
嘘だった‥?





リョウを
憎んで
恨んで


私は幸せになったのに。




混乱した頭では
リョウの嘘の意味が

まだ分からなかった。



クマみたいな人と結婚したのはハル。


じゃあ
リョウは?





リョウが私に
嘘をついてから


もう何年も
経っていた。




幼い子供だった私が

大人になるくらい
何年も

経っていた。